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The comparison of the effects of neuromuscular electrical stimulation and kinesio Taping on ankle swelling in athletes with lateral ankle sprain.

 

Vahid Mazloum,Hadi Akabari and Anis Gholampour

Journal of Experimental Orthpaedics (2023)10;63

 

No.2024-03

執筆担当 河西紀秀

掲載:2024年6月30日

 

【論文の概要】

この研究の目的は、足関節外側捻挫(LAS)を持つアスリートの足関節腫脹(AS)を軽減するためのキネシオテーピング(KT)と神経筋電気刺激(NMES)の効果を評価すること。研究には、片側足関節捻挫を持つ31名のアスリートが参加し、KT群(N=16、平均年齢24.1歳)とNMES群(N=15、平均年齢26.4歳)に無作為に割り当てられた。KTは5日間連続で適用され、NMESは前脛骨筋と腓腹筋に30分間適用された。評価指標には、体積測定、周囲測定、相対体積測定、および両足関節の体積と周囲の差が含まれる。結果、混合モデル反復測定ANOVAにより、介入前後およびフォローアップ期間中における両群間の平均変化には有意差が見られなかった(P>0.05)。KTとNMESのいずれの方法も、急性期のASを軽減する効果がないことが示された。この研究は、足関節捻挫後のリハビリテーションにおいてNMESおよびKTの適用が腫脹の軽減に効果的であるかどうかを調査したが、両方法ともに有意な効果を示さない結果であった。本研究の結果は、LASの急性期における腫脹軽減において、KTおよびNMESのいずれも効果的でないことを示唆している。

 

【解説】

足関節外側捻挫は様々なスポーツで発生する最も一般的なスポーツ傷害の一つです1,2)従来、足関節捻挫に対し腫脹を抑制するRICE処置が行われます。本研究では、RICE以外に腫脹の抑制を目的に電気刺激を用いた介入を選択3)。また、NMSEの機械的効果により足関節外傷後の浮腫を軽減させる可能性を検討している4)他にKTを足関節捻挫後に対する不安定性及び腫脹の軽減を試みる目的で使用されており、KTを使用した処置では、腫脹の軽減において良好な結果が報告されています5)しかし、ASに対するKT及びモーター電気刺激のそれぞれの効果、持続性を比較した結果では、LASを有するアスリートの急性ASを減少させるには至っていません。急性期における足関節捻挫後の治療プロトコルを検討する上で、考える機会となると考えられます。

 

【引用・参考文献】

1)Herbaut A, Delannoy J (2020) Fatigue increases ankle sprain risk in bad minton players: A biomechanical study. J Sports Sci 38(13):1560–1565.

2)Waterman BR, Owens BD, Davey S et al (2010) The epidemiology of ankle sprains in the United States. J Bone Joint Surg Am 92(13):2279–2284.

3)Gopalan A, Panneerselvam E, Doss GT et al (2020) Evaluation of Efficacy of Low Intensity Pulsed Ultrasound in Facilitating Mandibular Fracture Healing-A Blinded Randomized Controlled Clinical Trial. J Oral Maxillofac Surg 78(6):997.e1-997.e7.

4)Feger MA, Goetschius J, Love H et al (2015) Electrical stimulation as a treatment intervention to improve function, edema or pain following acute lateral ankle sprains: A systematic review. Phys Ther Sport 16(4):361–369.

5)Aguilar-Ferrándiz ME, Castro-Sánchez AM, Matarán-Peñarrocha GA et al (2014) A randomized controlled trial of a mixed Kinesio taping-com pression technique on venous symptoms, pain, peripheral venous flow, clinical severity and overall health status in postmenopausal women with chronic venous insufficiency. Clin Rehabil 28(1):69–81.

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The Effects of Chronic Cold Water Immersion in Elite Rugby Players

 

Francisco Tavares,Martyn Beaven,Julia Teles,Dane Baker,Phil Healey,TiakiB Smith and Matthew Driller

International Journal of sports Physiology and performance 2018

PMID:29952675 DOI:10.1123/ijspp.2018-0313

 

No.2024-02

執筆担当 香里園とみた整形外科リウマチクリニック 河西紀秀

掲載:2024年1月31日

 

【論文の概要】

冷水浸漬(cold water immersion;CWI)の急性効果は広く研究されているが、トレーニング中のアスリートにおける慢性的な疲労に対しCWIの効果を分析した研究は少ない。この論文では、エリートラグビー選手を対象に、3週間の激しいプレシーズン期間中におけるCWIの効果について調査し検証している。

方法は23名のラグビー男子エリート選手を、3週間のトレーニング中にCWI(10℃で10分間、n=10)またCWIを施行しないコントロール群(CON、n=13)のいずれかに無作為に分けられた。選手は、各トレーニング(合計12日間)の後にCWIまたはCONに分け、ランニング負荷、コンディショニング、ジムでのセッションなどはグループ間で同様に実施された。

反復ジャンプなど筋肉痛が自覚された段階にてコルチゾールとインターロイキン-6(IL-6)を唾液サンプルから週1回、採取し計測を行った。結果、CWIとCONの間に有意差は認められなかったが、CWIは筋肉痛(d=0.58~0.91)及びインターロイキン-6(d=0.91)に対する中等度の効果と、反復ジャンプに対する小さな効果(d=0.23~0.91)を認めた。研究全体を通して疲労マーカーの低下をもたらす結果となった。CWIはエリートラグビー選手の3週間の集中トレーニング段階での疲労や痛みの軽減を認めたことにより、いくつかの有益な効果をもたらす可能性が期待できることがわかった。

 

【解説】

この研究では、ラグビーのトレーニング期間中における疲労の増大に際し、早期の疲労回復を図るため、数あるリカバリー戦略の中で冷水法を用いている1,2)。

 CWIにおける生体への反応としては皮膚温、体温、筋温を低下させ、血管収縮をもたらし、その結果、筋損傷による腫脹や急性炎症を軽減させる可能性がある3,4)。

さらに、CWIの使用は神経伝導速度の低下と同時に筋スパズムや疼痛緩和が期待できる。

スポーツ現場で限られたトレーニングセッション間に疲労回復を図る手段として、CWIの実施を検討することは神経筋パフォーマンスの回復を早めることが期待できる有効な方法と考える。本研究では、残念ながらサンプルサイズが小さいことが挙げられ、各競技へ応用する場合、先行研究も含めCWIを用いたリカバリー調査を参考に適応を考えていく必要があると考える。

 

【引用・参考文献】

1) Tavares F,Heady P,Smith TB,Driller M.The usage and perceived effectivness of different recovery modalities in amateur and elite Rugby athletes.Perform Enhanc Heal.

2017;5(4):142-146.doi:10.1016/j.peh.2017.04.002.

2) Tavares F,Smith TB,Driller M.Fatigue and Recovery in Rugby:AReview.Sport Med.

2017;47(8).Doi:10.1007/s40279-017-0679-1.

3) WhiteGe,WellsGD.Cold-water immersion and other forms of cryotherapy:physiological changes potentially affecting recovery from high-intensity exercise.Extrem Physiol Med.2013;2(1):26.doi:10.1186/2046-7648-2-26.

4) Wilcock I,Cronin J,Hing W.Physiological response to water immersion.Sport Med.2006;36(9):747-767.doi:10.2165/00007256-200636090-00003.

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Effects of neuromuscular electrical stimulation on glycemic control: a systematic review and meta-analysis

Michael J Sanchez, Ali Mossayebi , Solmaz Sigaroodi, Jehu N Apaflo, Michelle J Galvan , Kisuk Min, Francisco J Agullo, Amy Wagler, Sudip Bajpeyi

PMID: 37583429 PMCID: PMC10424918 DOI: 10.3389/fendo.2023.1222532

 

No.2024-01

執筆担当:医療法人富田会 富田病院 木村 文彦

掲載:2024年1月4日

 

【論文の概要】

神経筋電気刺激(NMES)は筋収縮を誘発する効果的な方法であり、特に身体障害や代謝性疾患を有する患者に有効とされるが、血糖コントロールの改善に対する有効性は不明である。本研究は血糖コントロールに対するNMESの有効性を明らかにすることを目的にシステマティックレビューを行った。結果、35の研究がシステマティックレビューの包括基準を満たし、そのうち9研究がメタ解析の対象となった。既存のエビデンスでは、NMESが主に2型糖尿病、肥満、脊髄損傷等の中高年患者において血糖コントロールを効果的に改善することが示唆されていた。メタアナリシスは180人の参加者から構成され、NMES介入により空腹時血糖が低下したことが報告されている。各研究で報告された主要指標(OGTT,HOMA-IR,空腹時血糖)を用いた追加解析でも、血糖コントロール改善に対するNMESの有意な効果が確認された。しかし、プロトコールは研究によって異なっており、今後は標準化が必要である。本研究によってNMESは、身体障害および代謝障害を有する 患者における血糖コントロールを改善する治療戦略として考慮される可能性が示された。


【解説】

本論文はNMESによる血糖コントロールの有用性を示したものである。糖尿病に対する運動療法は血糖コントロール等に有効とされており高齢者糖尿病診療ガイドライン2023においても、強く推奨されている1)。(推奨グレードA)しかし、臨床場面において運動療法が困難な例も多く代替手段としてNMESが広く用いられている。本邦でもその効果検証として、基礎的研究においてNMESによる筋肉の糖取り込み促進作用2)や、食後高血糖を抑制する効果3)などが報告されている。また、近年ではⅠ型糖尿病に対しての血糖降下作用の報告もされており4 )、今後も臨床活用すると共に、その効果検証についても注目していきたい。


【引用・参考文献】

1)高齢者糖尿病診療ガイドライン2023 page129

2)Hamada T,Sakaki H,Hayashi T,Moritani T, and Nakao K: Enhancement of whole body glucose uptake during and after human skeletal muscle low-frequency electrical stimulation. J Appl Physiol 94:2107-2112,2003

3)Miyamoto T,Fukuda K,Kimura T,Matsubara Y,tsuda K, and Moritani T: Effect of percutaneous electrical muscle stimulation on postprandial hyperglycemia in type 2 diabetes.Diabetes ResClin Pract 96: 306-312,2012

4)Fatemeh Fallah, Morteza Alijanpour, Soraya Khafri, Mohammad Pournasrollah & Ghadam Ali Talebi.The effect of neuromuscular electrical stimulation on serum glucose levels in children and adolescents with type-1 diabetes mellitus: a single group clinical trial.BMC Endocrine Disorders volume 22, Article number: 246 (2022)

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